800億円でアマゾンに買収された「ザッポス」の本を読み終えた。靴のオンライン販売会社であるザッポスは、顧客を感動させる数々の逸話を残している。
ある女性が病床の母親のために、ザッポスで靴を購入したが数日後に母親が亡くなってしまう。死後のバタバタで、靴を返品し損ねた女性はしばらくしてザッポスに電話をかけ、理由を説明する。
ザッポスの回答は「集荷サービスを送るからご心配なく」というもので、更にはお悔やみの花束とメッセージまでもが届けられたそうです。
女性は感激してブログに書き込み、このエピソードは瞬く間にネット上で広まった。
これは電話を受けたコンタクトセンターのスタッフが自ら考え、自らの判断でおこなったことだという。
ザッポスのコンタクトセンターにマニュアルなどはなく、ただただ「顧客に幸せを届ける」という指針があるだけで、社員ひとりひとりに大きな権限が与えられ、各個人が「顧客の幸せ」のために考え、実践するという。
また、ザッポスに希望の靴の在庫が無い場合は、必ず他のサイトを調べ、在庫があるところを教えてあげる決まりもあるそうだ。
ぼくも最近よく思うのは、これだけネット上に情報が溢れ、便利な機能やサービスが当たり前になった今、みんなが求めているのは「感動体験」なんだ、と。
そして、どれだけテクノロジーが進歩したって、結局最後は「人」なんだ、ということです。