半年前に古書店で手に入れた『失われた時を求めて』(井上究一郎訳・ちくま文庫)を読んでいますが、半年たって、まだ1巻の半分までしか進んでいません。これまで読んできた文学作品の中で、最も苦戦しています。『白鯨』も『魔の山』もつらかったけど、『失われた時を求めて』のほうが断然きつい。途中、はっ!となる箇所はあるけど、基本的に物語らしい物語がないから、自分がいったい何を読んでいるのかわからなくなります。登場人物のこともはっきりと描かれないから、だれのことも好きになれず、ただただつらい。つらい!有名な「マドレーヌを紅茶に浸して記憶がよみがえるシーン」も読んだはずだけど、特に印象に残ってないなあ。大丈夫か?あと9冊もあるけど。しかし、あとで振り返ると、この苦しい道程の中にこそ、喜びがあったとわかるのです。

