1本の映画をじっくり観る時間をつくるのは難しいけど、1日15分とか、30分とか、ちょこちょこ観ていくスタイルならいける、ということに気付きました。それで「旅のおわり世界のはじまり」を5日に分けて鑑賞、とても良い映画でした。冒頭のまっすぐ伸びた道をバイクで走っていくシーンで、あ、これは良い映画だと安心しました。カットはとても映画的で、印象的なシーンがたくさんありました。ぼくが一番ぐっときたのは、終盤の湖でのシーン、幻の怪魚が捕まらずに困った現地ガイドが、山に幻の哺乳類がいるからそっちに行こうと言い出して、それまでいろんなことがあって心の変化が起きた前田さんが「いきましょう」と返事をし、カメラマンの加瀬亮さんが「OK」と言うところ。湖と、夕焼けと、加瀬亮さんが絵になるんだ。加瀬亮さんの「OK」は、あれ以外考えられないぐらい完璧な「OK」だった。加瀬亮さん、めちゃくちゃイイですね。ラストシーンの前田さんも見事。