使わなくなった古いカメラを子供にあげました。家の中でカシャカシャ撮って遊んでいます。ちゃんと被写体をとらえていることもあれば、意味不明なものを撮っていたり、自分のドアップを撮っていたり、なかなか面白いです。
先日、灯油を買いに行くとき、子供が「カメラをもっていく」と言ってはりきって家を出ました。
首から重たいカメラをぶらさげて、駐車場にむかって走る子供に「こけたらカメラが壊れるけん走らんでー」と言うと、「だいじょうぶ!」と言って、その3秒後に案の定、ずさーっと見事にころびました。
砂にまみれるカメラ。飛び出す電池。あわてて起き上がる子供。
「ほらー、だけん走るなって言ったやん!」と、飛び出た電池を回収しながら怒るぼく。子供はうつむいたままボソっと「でも泣いてないよ」と言いました。幸いカメラは壊れていませんでした。
その日の夜、子供の寝顔を見ながら、なんで転んだ子供にあんなこと言ってしまったんだろうと思いました。子供のことよりカメラを心配して怒ってしまう未熟さ。
それにしても、漫画みたいに見事な転び方だったな。タイミングも、電池の飛び出し方も。
その後もあいかわらず、カメラでいろんなものをカシャカシャ撮っています。最近はセルフタイマーの使い方までマスターし、「一緒に撮ろう」と言って、カメラの前でポーズをきめています。