万博会場へ入場するとき、風にはためく無数の国旗を見て、理由はわからないけど、目頭が熱くなりました。
ぼくは「大屋根リング」という言葉すら知らなかった「万博への興味ゼロ男」でしたが、実際に行ってみると、万博サイコウ!来てよかった!と思いました。
何がいいのか?正直パビリオンに、期待を超えるようなものは無かったです。6つほど入ったけど、でかいスクリーン映像とか、自然や歴史の展示とか、なるほどねという感じで、そこに万博でしか得られない体験は無かったです(フランス館は面白かったけど)
ただ、会場全体のスケール感(とにかく広くてデカい!)や、みんなが楽しんでいる雰囲気が良くて、歩き回るだけでたのしい。建築を見るだけでたのしい。大屋根リングがすごい。めちゃくちゃすごい。
写真じゃ伝わらんなあ。
普段、都市高を下から見上げた時、こんなバカでかいモノをよく作ったなと感心しますが、あれと同じスケールの巨大建築物を、木だけでつくるなんて、しかもわずか半年間のためだけにつくってしまうなんて、本当にすごい。圧倒されます。大屋根リングを見て、その上を歩くだけで、万博に行く価値があるとぼくは思います。
これを10月には壊してしまうのか、モッタイナイ、と思ったけど、いや、その儚さに価値があるのかもしれん、今しか見られないから、余計に感動して、みんなの記憶の中に残り続けるのかもしれない。
たった半年間のために!と、世間から叩かれたけど、「そんな批判の中、黙々とこれをつくっていた人たちがいたんやね」と、妻がぼそっと言った時、大屋根リングに対して、つくった人たちに対して、畏敬の念を感じずにはいられませんでした。
デザインのことで言うと、やっぱりミャクミャクが素晴らしくて、あのロゴマークを生み出した人の功績はとてつもなく大きい。グッズは飛ぶように売れていて、デザイナーはそれに見合った対価を得られているのだろうか?と、余計な心配をしてしまいました。