
キャナルでの取材を終えて、MUJIBOOKSでぼやーっと棚を見ていたら、『幻のアフリカ』の異常に分厚い背表紙を見つけて興奮しました。すでに絶版になっているこの本は、1931年にアフリカ大陸を調査したミシェル・レリスが約2年間、毎日つけていた日記をそのまま本にした内容で、発売当時は発禁になったそうです。理由はよくわからないけど、その事実だけで読みたくなります。旅行記を好む菅啓次郎さんが衝撃を受けた本として、『悲しき熱帯』と『幻のアフリカ』の2冊を挙げていました。文庫本なのに気軽に持ち歩けない分厚さ。これ1冊でカラマーゾフ上中下と同じ厚みです。本棚に挿すと異様な存在感を放ちます。

