TSUTAYA DISCASでレンタルした『すべての些細な事柄』が届いたので観ました。見終わったあとに、じんわりと、ずっと、心に残るような映画でした。何も起こらない系の映画でも、あざとい演出が見えた途端にがっかりすることがありますが、そういうことも一切ない、本当に何も起こらない、静謐な映画でした。すばらしかった。
精神科診療所で過ごす人たちの顔が良くて、だれが患者で、だれがスタッフなのか、一切説明がないのだけど(そこがまた良い)、カメラを意識していてもしていなくても、変に笑顔を作ったりしないその表情が、強く印象に残りました。
途中、患者の伸びすぎたヒゲをハサミでカットする場面があって、そのハサミが異様にでかくて、おまけに切れ味も悪くて、ジョキンッ!ジョキンッ!と大きな音を立ててヒゲを切るもんだから、見ていてヒヤヒヤしました。そのヒゲの人は、日中あてもなく庭を歩き続けていて、最後のシーンも、そのヒゲの人の後ろ姿で終わります。似顔絵を書くシーンもよかったな。映画のクライマックスである演劇会のシーンも感動的です。

