パッと見て、すごく良いなと思ったアート写真集を最近買いました。実際それは良かったんだけど、はじめから良さが分かってしまうものは、決してそこより先には行けないということを思い出しました。やっぱり「よくわからないもの」こそ買うべきで、そういうものが、自分を次の段階に連れていってくれる、ような気がします。
パッと見て、すごく良いなと思ったアート写真集を最近買いました。実際それは良かったんだけど、はじめから良さが分かってしまうものは、決してそこより先には行けないということを思い出しました。やっぱり「よくわからないもの」こそ買うべきで、そういうものが、自分を次の段階に連れていってくれる、ような気がします。
最近買ったアート本の中でいちばんのヒット作はこれ!エリザべス・ペイトンの画集です。カート・コバーンやリアム・ギャラガーなどのロックスターをモデルにしていて、ひと言でいうとカッコイイ絵です。バカっぽい感想ですが。シュッ!シュッ!と勢いよく筆を走らせながら、女性画家らしい優雅さがあり、カート・コバーンを描いた絵は、似てるか似てないかでいうと似てないんだけど、カートの雰囲気そのものが表現されていて、結局ひと言でいうと、カッコイイ絵です。本のつくりも良くて、途中いきなり引き延ばされた写真が1ページ出てきたり、サイズもちょうど良く、表紙も背表紙もカッコイイ一冊。
DIC川村記念美術館にマーク・ロスコの絵だけを7枚展示したロスコ・ルームという部屋があることを、原田マハさんの「いちまいの絵~生きているうちに見るべき名画」という本で知っていて、いつか見に行きたいなあと思っていた。そのことをふと思い出してWEBサイトにアクセスしたら、2025年3月に休館すると書いてある。えー!でもまだ間に合うぞ。コレクションには他にも見たい作品がいろいろある。サイ・トゥオンブリーの絵もぜひ見たいなー。残り5か月。川村記念美術館に行くという目標ができた。
ネットを彷徨いながらコット情報を収集していると、なんと上映が終了したはずのKBCシネマで、3月11日から3月14日までの間、再上映されていることを発見してしまった。そんなことあるんだ!観たいなあ、もう一度スクリーンで。しかし、スケジュール的には今、かなり厳しい。うーむ。
昨日は、はぴりのさんの新しいモデルルーム撮影に立ち合い、帰りに丸善に立ち寄ると、いつのまにか4冊の本がぼくの手の中にありました。文庫3冊、デザイン本1冊。デザイン本は大原大次郎さんというデザイナーの方の作品集。今まで知らなかったけど、ぼくが好きな手仕事バリバリの制作スタイルで、大いに刺激を受けました。
ノートに文字や絵を描いて
それを修正液や修正テープで
補修するのが好きです。
さらにその上から描いて
また修正液で塗りつぶして
また描いてを繰り返し
紙の上がゴツゴツしてくると
いかにもアナログな感じがして
とても良いのです。
朝、ストレッチをしようと外へ出ると
ロジャー・ラヴェールの画集が届いていた。
そのままストレッチをしていると
「なんしようと?」と歯ブラシを
くわえた子供がやってきた。
暑くもなく寒くもなく花粉もない
最高の季節もやってきました。
イエグモがいたので
家の中にそっと招き入れます。
イエグモは小さな虫を食べるほか
たまに台所へ来ては水分補給をするそうです。
一度シンクの中にいた時は
水に流されないよう救出しました。
そんなイエグモへの愛情は
向こうにも伝わっているのでは?
と思えるほど、彼らに警戒心は無く
のびのびと過ごしているように見える。
『デザインは手段にすぎないんだけれども、しかし手段を超えたなにかがなければデザインは輝かない。意味を伝えるために存在していながら、意味を超えて輝くことを、だれもが無意識に期待している』(文字講座 – 服部一成)
『デザインに圧倒される時って基本的に造形のことだと思うんです。そのカタチに目も心も奪われるというか。デザインという仕事をよく言われる医者の役割に限定しすぎてしまった点はよくなかったですね』(あるインタビューより – 長田年伸)
福岡市美術館でやっている「永遠のソール・ライター」を見に行った。写真集 Early Color に掲っている写真もたくさん展示されていたけど、写真集で見るのとは全然違った。写真でありながら、絵画のようでもあった。絵画は本物を見るとやっぱり本物は違うなと感動するけど、写真もこんなに違うなんて知らなかったな。
その違いとは「サイズの大きさ」と「プリントの質」によるもので、「写真はプリントまでが作品」というデジタル世代の僕たちが忘れている事実を、ガツンと見せつけられました。プリントまでが作品だとしたら、今回展示されていた写真はソール・ライター本人がプリントしたものなのか?それとも本人はすでに亡くなっているから、誰か他の人がプリントしたのか?それはちょっとわかりません。
とにかくアート写真の良さを知ることができたので、いつかエグルストンの作品も見てみたいと思いました。
美術手帖の五木田智央特集がおもしろかった。
ぼくは作品を見るのも好きだけど
作り手の制作環境や考え方
趣味趣向を知ることも好きなので
この手の特集ものが大好物なのです。
ずっとヘタになるために
努力しているという五木田さん。
ヘタウマの元祖・湯村さんの
影響を多大に受けていて
有名なモノクロシリーズを辞めたのは
上手くなりすぎたからだそうです。
インタビュー記事でなるほどと思ったのが
「ヘタに描くことが重要ではなく
ヘタの面白さを感じ取れる『目』を
持っているかどうか」という話。
描く人、つくる人は
目の修練こそが最も重要で
それがいわゆるセンスというものになるのでしょう。
だからたくさん見ないといけないのだ。