小さなデザイン事務所のまじめなホームページ制作

本のこと

絵本は儲かる?

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子供が自力で立てるようになってきて、うれしいんだけど、ちょっとさみしいような、そんな感じです。笑いながらハイハイで突進してくるのを、もうすぐ見られなくなると思うとね。

ちなみに子供は絵本が好きで、きむらゆういちさんの仕掛け絵本や、荒井良二さんのピンポーンがお気に入りです。荒井良二さんの絵は魅力的だ。まるで子供のように描く。

あらゆるページをびりびり破いてしまうから、その都度、妻がたのしそうにセロハンテープで修復します。それを繰り返してボロボロになると、絵本に風格のようなものが出てくる。それがまた良いんですよね。

新しい絵本を買ったら、表紙の裏に書いてある増刷数をチェックして「うわ、150回も増刷している、儲かってるなあ」と思います。「この世に赤ちゃんが生まれるたびに売れ続けるのか・・・すごいな」と思います。下世話ですみません。でも実際のはなし、定番モノはすごそうですよね。

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子供の絵とカリスマの言葉

湯村輝彦ヒットパレード

長浜の鮮魚市場に、子供が描いた魚の絵がずらっと並んでいて、おもわず目が釘付けになった。どれもが自由で、パワフルで、魅力的なのです。

あのピカソも子供のように描きたいと願い、だけど本当の意味での自由な絵は、子供にしか描けない。漫画家の楳図かずおさんも探求した「子供と大人の違い」は、とても興味深いテーマです。

「仕事で絵を書いているとさ、だんだん上手になっていくでしょう。上達するのは、案外カンタンなんだよね」と言ったのは、元祖ヘタウマイラストレーターの湯村輝彦さんです。

「だからぼくは、子供のときに絵を描いた楽しさを忘れないようにしている。そして、上手くならないように気をつけている」これはまさに、金言だと思うのです。

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生きてるうちにお願いしますよ

先日、本屋へ行ったら、また安西水丸さん関連の本が出ていた。亡くなってから再評価されるというのは、本人的にどうなんだろう。

ノルウェイの森に出てくる永沢さんは「おれは死んだ作家しか信用しない」とか言ってたっけ。ちなみに作中の人物で、ぼくは永沢さんと突撃隊が好きです。

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装幀が亀倉雄策さんだった

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実家に遊びに行ったときに物置をあさっていると、古い河出書房の文学全集が出てきました。そういえばこんなのあったよなあと思いながら「罪と罰」を借りて帰りました。

装幀が亀倉雄策さんだ!亀倉さんは東京オリンピックのポスターで有名なグラフィックデザイナーの大御所です。

初版印刷は昭和41年。ぼくが生まれる10年前ですね。文字はとても小さく、ところどころに渋い挿絵が入ってます。

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坊っちゃんの読書感想文

夏目漱石の坊っちゃんを読みました。国語の教科書にものっていた(ような気がする)からてっきり読んだつもりでいたけど、実はちゃんと読んだことなくて今更ながら読んでみたらおもしろかった。

大人たちのインチキ具合やユーモアが「ライ麦畑でつかまえて」に似てる気がしました。

読んだあとネットでいろいろ見てみると、登場人物のモデルについていろんな説があって面白い。へーと思ったのは赤シャツは漱石自身だという説で、西洋かぶれのイヤなところが自身にあると認めていたというやつ。

真実は漱石にしかわかりませんけどね。

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騎士団長殺し

騎士団長殺しはおもしろかったです。とつぜん妻に逃げられたり、暗い穴の中にもぐったり、感性の鋭い少女が出てきたり、村上作品でおなじみの要素たちがオールスターのように登場します。そしてメンシキさんは、グレートギャツビーですよね。

画家の主人公が絵を描くプロセスを結構こまかく描写しているのが面白くて、きっと村上さん自身が小説を書く行為は、こういうことなんだろうなあと、置き換えながら読んでいました。

昔からの村上主義者はたぶん、ねじまき鳥までは好きで、カフカあたりからなんか違うなあ・・・というふうに感じてきたんじゃないでしょうか。ぼく的には「1Q84」はすごく好きでしたけど。カフカ以降、主人公の「ぼく」が、あの「ぼく」じゃなくなっていましたが、騎士団長殺しでは、ひさしぶりにあの「ぼく」が戻ってきた感じです。

村上さんはいつまで、長編小説を書くんだろうか。まだまだ新しい作品を読みたいので、JDサリンジャーみたいに、いきなり隠居しないことを願います。

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村上主義者

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2年くらい前に「村上さんのところ」というウェブサイトが期間限定で開設されました。一般の人からの質問メールを受け付け、その質問に村上春樹さんが答えてくれるという夢のようなウェブサイトでした。

膨大な数の質問メールが届き、村上さんはそのひとつひとつに目を通し(やはりまじめで誠実な人なのです)3ヶ月間ほかの仕事がまったくできない状態になったそうです。

そのウェブサイトはもう閉鎖されましたが、選りすぐりの回答をまとめた本が出ています。そしてぼくはそれを買って今読んでいます。おもしろいです。村上さんのやさしく、時に厳しく、知性とユーモア溢れる回答文を読みながら、ひとりニヤニヤ笑ったり感動したりしています。

そんなハルキストなぼくですが、この「ハルキスト」という言葉が嫌いです。どこかバカにしていますよね。そのハルキストという呼び名について村上さんはどう思いますか?という質問が掲載されていました。

村上さんは「そんなちゃらい呼び方はやめて村上主義者にしましょう。うでに羊のタトゥーを入れて、地下でこそこそ村上作品を読みましょう 」と提案していました。いいですね、村上主義者。なぜ羊なのかがわかる人は、村上主義者ですね。地下であいましょう。

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デイヴィッド・ホックニー

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プールの絵で有名な
ホックニーの画集を買ったので
寝る前に眺めています。

インスタグラムで
ホックニーの絵にいいねをしたら
知らないだれかが
プールではしゃいでる写真まで
表示されるようになりました。
タグだけじゃなくて
画像識別もしてるのか。

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チククの針は鋭いぞ

ちょっと前にカメラマン黒川さんから「これ読んで」と漫画本を渡されました。ずしりと重たい大型コミックス。正体は松本大洋さんの「sunny」と、宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」でした。

松本大洋さんの漫画をちゃんと読んだのははじめてでしたが、絵を描く人たちがこぞってファンになる理由がわかります。ミリペンで描く線は独特かつ緻密で、ひとコマひとコマが作品のようです。これは描くのに時間かかってそうだなあ。

つくる仕事をしていると、ついついその「とてつもない労力」のことを考えてしまう。sunnyは内容もすごく良かったです。せつない。

そのあと松本大洋さんについていろいろと調べていると、ベン・シャーンのことが好きだとインタビューで語っていて、ああやっぱりなあと思いました。ちなみに、ぼくもベン・シャーン好きです。

漫画版ナウシカもはじめて読んで、内容の濃さにビビりました。映画は原作のほんの一部と聞いてたけど、これほど原作が濃いとは・・・。ハヤオさんの頭の中はいったいどうなってるんでしょうね。

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wacomのバネつき替芯

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使っているペンタブレットはwacomのIntuos Proです。最近、バネのついている替芯をよく使います。描きづらいんだけど、そのせいで線に揺らぎが生まれて良い感じです。

この前本屋にいったら、平積みされてる騎士団長殺しの横にひっそりとたたずむ短編集「女のいない男たち」を見つけました。

いつのまにかこんなの出てたのかあーと思いながら買って読むと、北海道のとある町から、内容にクレームが出たというニュースを思い出しました。あのニュース、このことだったのか。本の内容は正直、いまいちかな。騎士団長殺しに期待しよう。

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ムラカミハヤオ

村上春樹さんの新作、本日発売されましたね。ぼくは文庫派なのでまだ買ってません。ただ、Yahooニュースのコメント欄がまたもや荒れていて、心を痛めています。最近「ねじまき鳥」を久しぶりに再読していて、今日から3部(表紙ボロボロ)に突入しました。そして宮崎駿監督が、新作長編アニメの制作準備に入ったというニュースが届きました。本当ならばうれしい。やっぱり監督は苦しい苦しいと言いながら、つくることが好きで好きでたまらないんでしょうね。

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初めに描くものが一番いい

妻から安西水丸さんの本「おもしろ美術一年生」をプレゼントしてもらいました。イラストだけじゃなく、水丸さんの文章やエピソードもたくさん掲載してあり面白い。「描き直しはしない、初めに描くものが一番いい」という言葉が好きです。実際にはそう上手くいかないけど。

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多崎つくるを読み終えた

村上春樹の「多崎つくる」を読み終えました。買ったのって2月だから、だいぶ経ってますね。

冒頭が暗くてなんか重いなあと思って、読まずにしばらく放置してたんですけど、読むとやっぱり村上春樹な面白さでした。グループを追放された理由を知るため、数十年ぶりにアオやアカに会いにいく場面は緊張するし、ワクワクしました。

やり手の営業マンになっていたアオが、レクサスを語るシーンを読むと「ほー、レクサスってすごい車なんやなあ」と一気にレクサスを信用させてしまうのが、村上春樹のすごさです。

やっぱり実際にレクサスに乗ってみたり、取材をしたりするんだろうか。するでしょうね。アカが語る自己啓発セミナーの話も、いろいろと考えさせられる話です。

しかしなんで村上春樹ってあんなに売れるんだろう。だいたいはっきりとしたストーリーが無かったり、ちゃんとした答えが無かったり、暗かったり、バカ売れする要素なんてない気がするけど。

たくさん売れるということは、好きじゃない人の手にも渡るということだから、アンチがたくさん生まれるのも仕方ないですね。

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改めて実感する

いろいろな人に支えられていると、改めて実感したここ数ヶ月。当日もたのしみだけど、ここまでの準備期間もまた、かけがえのない経験となりました。

そんな中、うしおととら、ついに読み終えてしまった。1巻から33巻まで、一本筋の通った大作。最後は、泣くよね、これは。名言1位は「泥なんて何だい」。

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キュウリのサンドイッチ

ぼくがキュウリのサンドイッチを好きになったのは、村上春樹さんの影響です。

「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」(初期の傑作)で、天才博士が塩をふってポリポリとキュウリのサンドイッチを食べるシーン。それを読んで、ぼくも真似をしました。そんな感じでちょこちょこと村上作品から影響を受けています。地底に対する恐怖も、この作品のせいです。

先日買った「多崎つくる」は、まだ5ページぐらいしか読んでいません。なんか出だしから暗いんだよ。

新しい作品を次から次に読むのもいいけど、大好きな作品を何度も何度も繰り返し読むことが、ぼくは好きなんですね。読むたびに発見があります。またハードボイルド~を引っ張り出して読むのもいいかもなあと、今朝、キュウリのサンドイッチを食べながら思ったのでした。

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なぜ初期のほうがいいのか?

ふらっと立ち寄った本屋に、村上春樹さんの「多崎つくる」が並んでいたので買いました。たとえタイトルがイタい感じだろうが、そこは見てみぬふりをして買うのです。

多くの村上ファンと同じように、ぼくも初期の作品が好きで、ねじまき鳥以降はしっくりこないままですが、1Q84は面白かったから今回もちょっと期待しています。ネット上の評価は見ません。見ないし、気にもしません。好きな作家の作品ぐらい、自分自身で評価したい。

しかし音楽も映画も文学も、長年のファンは大抵「初期のほうが好き」となるのは何故なんだろう?北野武監督の作品も、圧倒的に初期が好きです。積み重ねていく経験や技術の代償として、何か勢いのようなものを失くしていくんでしょうか。自分はそうはなりたくないけど。

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行ってみないと分からないこと

村上春樹さんがギリシャとトルコを旅してまわる旅行記「雨天炎天」を読みました。トルコではかなり大変な目に遭っていて、武装ゲリラに囲まれたり、子供に石を投げられたり、ひどいホテルに泊まって、ひどい下痢をします。それでも村上さんは「旅の手ごたえ」を感じ、大変さと同じくらいの喜びを感じます。

いろんな国や場所に行ったことのある人とない人とでは、人間的にどんな違いが生まれるんでしょうね。ちなみにトルコではパンが抜群に美味しかったんだって。どのガイドブックを読んでも、そんなことひと言も書いていなかったそうです。行ってみないと分からないことがある。

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ストイックスイッチ

3月のライオンの最新刊を読みました。感想は人それぞれだろうけど、なんか「あの一家」の話が多すぎて、少女マンガみたいになっていますね。島田さんや二階堂がそれこそ命がけで将棋の勝負に挑むあの熱い感じが、このマンガのすばらしさだったのに。

ぼくはストイックでありたいと願う怠け者だから、定期的に自分の中のストイックスイッチをパチンと入れてあげる必要があります。だから3月のライオン4巻の、島田さんのストイックさに、日ごろからお世話になっているのです。だからこそ最新刊の将棋の扱いはちょっと・・・。

明日はラグビーですね。彼らからストイックスイッチを頂きます。

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フラニーとゾーイー

フラニー

JDサリンジャーの未発表作品が
出版されるそうですね。
あのグラース一家の新しい話もあるみたいで
「フラニーとゾーイー」が好きなぼくにとって
非常にうれしいニュースです。

死後に発表するようにとの遺言らしいけど
なんで生前に出さなかったんだろう?
天才の考えは常人にはわかりません。

「フラニーとゾーイー」は一時期
何度も何度も読み返していたので
ボロボロになっています。

爆笑問題の太田さんも
この本が好きだと公言していて
ぼくはますます太田さんのことが
好きになりました。

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本の装丁は大事である

太宰治の「人間失格」を読もうと、近くの本屋に行ってみたら、あるにはあったけど装丁がひどい。なんかアニメみたいな表紙で、購買意欲ガタ落ちでした。どうやら新潮文庫のほうはちゃんとした装丁みたいだけど、そっちは在庫がなかったので断念。帰宅後、amazonで購入しました。かわりに、新潮文庫から出ている「斜陽」を買ってきました。本の装丁って大事なんだよ。

太宰は文章がきれいだなあ。読んでいてほれぼれします。同じく、又吉さんがおすすめしていた、谷崎潤一郎の「春琴抄」も買ってみました。谷崎はヘンタイだとよく言われるけど、どう変態なのか楽しみです。

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