
ジャズボーカルのレコードを聴いていると、いかにも「古い時代のレコードを聴いている気分」に浸れます。
サラ・ヴォーンの声がいいのです。演奏も音数少なく控えめです。クリフォード・ブラウンのトランペットももちろん良いけど、ジミー・ジョーンズのピアノが綺麗です。
2曲目のApril In Parisがすばらしい。

ジャズボーカルのレコードを聴いていると、いかにも「古い時代のレコードを聴いている気分」に浸れます。
サラ・ヴォーンの声がいいのです。演奏も音数少なく控えめです。クリフォード・ブラウンのトランペットももちろん良いけど、ジミー・ジョーンズのピアノが綺麗です。
2曲目のApril In Parisがすばらしい。

あの例のせまいレコード屋で、ついにこれと出会いました。ジャズファンでこのレコードが嫌いな人はいません。そう断言できる、特別なレコードです。
ヤフオクでならいつでも買えるけど、ネットで買わない主義のぼくは、いつお店でこのジャケットが目に飛び込んでくるのか、ずっと楽しみにしていました。
一度、北九州のレコード屋で見たときは輸入盤で高くて買えず、今回見つけたのは国内ビクター盤です。1500円でした。
最近はこればかり聴いてます。ワルツ・フォー・デビイを手に入れたことで、なんとなくぼくの中で、ひとつ区切りが付いたような、そんな感じです。もちろんまだ聴きたいジャズ、聴きたいレコードはたくさんあるんですけどね。
昔のジャズミュージシャンの写真や映像を見るとみんなスーツを着ていて、演奏しにくそうだし、すごい汗かいてるし、なんでジャズはスーツなんだろうと、昔は不思議に思っていました。
まだ差別の激しかった当時、黒人ミュージシャンがクラブで演奏するための条件のひとつが、きちんと正装をすることだったそうです。
その後ロックが台頭してきて、ジャズミュージシャンもラフな格好をするようになるんだけど、ぼくはやっぱりジャズはスーツでビシッと決めてたほうが、断然カッコいいと思う。

日本人のジャズミュージシャンがよく日曜日のお父さんみたいな服装でジャズを演っていますが、ジャケット着たほうが絶対カッコいいのに。
同じマンションにとても感じのいい年上の方がいて、私服姿しか見たことなかったんですが、先日その方がスーツでビシっと決めている時にバッタリ会って、うわカッコいいーと思いました。スーツってカッコいいですよね。
東京は人も多いけど、レコードも多い。手のひら潔癖のぼくは、レコード屋を出るたびに、キレイキレイで手を除菌します。ノルウェイの森に出てくる伝説のジャズ喫茶「DUG」にも行きました。ここに村上春樹さんや和田誠さんが通ったのか、と思いながらコーヒーを飲みました。良い雰囲気でした。
新宿ピットインで、人生初のジャズライブも体感しました。それはそれは素晴しかった。山岸笙子さん(P)林正男さん(B)田村陽介さん(Ds)というピアノトリオで、演奏がはじまった瞬間「ジャズだ!」と、ぼくは感激してしまいました。
普段、おいしい料理に出会ったら、なるべくお店の人に「美味しかったです」と伝えるように心がけているぼくは、この日、わざわざ客席まで挨拶に来てくれた山岸に何も言えず、ペコっとよそよそしいお辞儀だけをしてしまいました。ああ、情けない。
夢はいくつかありますが、ひとつはニューヨークの「Village Vanguard」でジャズを聴くことです。でもまだまだ修行が足りないから、もっとジャズを知り、人生経験を積んで、堂々とジャズを聴ける大人になれたら、行きたいです。
撮影の仕事がおわった後、カメラマンの黒川さんと一緒に、ジャズバーへ行ってきました。カウンターの後ろには2000枚のアナログレコードが並び、JBLのスピーカーからは、素晴らしい音でジャズが鳴っていました。
カウンターに座ってしばらくすると、マスターが「何聴きたい?」と聞いてきました。ついにきた!この時が。ぼくはずっと、ジャズバーではじめてリクエストするのは、マイルス・デイビスの「リラクシン」にしようと、心に決めていたのです。
マスターがレコードに針を落とした後、ジャケットを手渡してくれました。見ると、ぼくが持っているレコードと同じビクター盤(SMJ6532)でした。それなのに、こんなにも音が違うのか、と驚きました。
その後もマスターおすすめのレコードをたくさん聴かせてもらい、ちょっと緊張したけど、楽しいひと時でした。マスターが一番好きなのは、ハンク・モブレーの「Roll Call」だそうです。
ジョン・コルトレーンのテナーの音が好きだ。ちょっとねっとりした深みのある音。コルトレーンの演奏はどれを聴いても、絶対にダサくはならない。たくさんジャズを聴いていると、メロディーラインが古臭かったり、ダサく感じてしまうものもあるけど、コルトレーンの場合はそれが無い。マイルス・デイビスにも、同じことが言えます。
ジャズ通のタモリさんや村上春樹さんがコルトレーン嫌いを明言していて、最初の頃はぼくもその意見にすこし引っ張られ気味だったけど、しばらくして「やっぱりコルトレーンは凄いじゃないか」と、素直に聴けるようになった。どうやら彼らも、コルトレーンを神様扱いする風潮に反発していただけみたいですね。あまのじゃくな二人だから。
先日ふらっと立ち寄ったお店で「Blue Train」が流れていて、思わず立ち止まって聴いてしまいました。

打ち合わせの帰りに、こっそりレコード屋に寄ったことは秘密です。帰宅後、ささっと部屋にレコードを滑りこませることに成功しました。なのにわざわざブログに書いて自爆しています。
だってレット・イット・ブリードが1000円だったのだ。基本、レコードはジャズしか買わないけど(そうしないとキリがないから)、たまたまロックの箱をのぞいたらあったもんでね。見事なジャケット。ジャケットだけで1000円以上の価値アルヨ。ない?アルアル。
高校生のとき、録音したテープで聴きこんだ思い出のアルバムです。この日本盤は1976年のプレスだから、ぼくと同じ42歳です。だけど盤はピカピカです。前の所有者が大切に聴いていたのでしょう。
ちょっと大げさかもしれないけど、ぼくは古いレコードは小さな文化遺産だと思っていて、受け継いだら大切に扱う義務があると考えています。そしていつか、別の人(それは息子かもしれない)のところへ、受け継がれていくのだ。
入口のドアには、いつの時代のものか分からないポスターやチラシが、ベタベタと貼ってある。オシャレさから遠ければ遠いほど、そのレコード店への信頼度は増すのだ。
中へ入ると、古本とはまた違う、中古レコード特有の匂いが鼻を刺す。とにかく狭いうえに、ダンボールが無造作に積まれてあるから、他のお客さんとすれ違う時は命がけだ。この前なんてダンボールの置きすぎで、背中にリュックを背負ったままでは通ることすらできなかった。媚びていない。そしてそれに対して文句を言う野暮な客なんて、もちろんいない。
ダンボールの中には買い取ったレコードが無数に詰まっており、無口で無愛想な店主(いらっしゃいませなんて言わない)に値札を付けられるのを待っている。
この店最大の魅力は、ネット販売を一切やっていないところだ。せっせと店に足を運んだ者だけが、商品を見て、買うことができる。これが良いのだ。クリックひとつで何でも欲しいものが買えるなんてツマラナイ。
今日は何があるかな?と、ワクワクしながらドアを開け、レコードをぱたぱためくっていき、欲しかったジャケットが目に飛びこんできた時の高揚感こそが、買い物の醍醐味なんだから。
たまにはジャズ以外も聴きたくなって、ビートルズのレコードを買いました。ビートルズのレコードは初めてで、国内盤と海外盤の音の差、品番のちがいとか全くわかりません。
店員さんに聞いたら親切にいろいろと教えてくれました。US盤はパンチある音づくりをしているのが特徴で、曲順がオリジナルと違ったり、変なエフェクトをかけてることがあるので要注意だとか。ぼくたちは国内盤の音を聴いて育ってるから、国内盤の音を「ビートルズの音」だと記憶しているとか。なるほどなー。勉強になります。
ちなみに店員さん、同じアルバムを盤ちがいで4枚持ってたりするそうです。ディアゴスティーニが出すシリーズもどんな音か気になって買っちゃうからキリがないです、と笑っていました。話す言葉に音楽愛が溢れていて、そのレコード屋さんがまた好きになりました。
そして国内AP盤のラバーソウルを、1枚買ってみました。月曜日の朝、早速ターンテーブルに乗せるぼく。これまで何度も耳にしてきたビートルズの曲が、レコードで聴くとまた一味違ってきこえます。1曲目はDrive My Car。1週間を元気よくはじめるのにうってつけのレコードだ。
モンクの「Thelonious in Action」を最近よく聴いています。モンクのピアノももちろん良いんだけど、それに絡むグリフィンのテナーがまた良いのだ。
ジャズファンの中にはモンクしか認めないという頑固者がいたり、他のジャズは苦手だけどモンクだけはなぜかいけるっていう人もいる。なぜだろう。
ちなみに、モンクなんて下手クソだ!と批判した批評家がいたらしいですけど、音楽や絵を「上手いか下手か」でした判断できない人は、実に不幸だなと思います。


ビルゲイツじゃないよ。ビルエヴァンスだよ。厚紙OJC、すごく安かったのはジャケットの背割れのせいです。パックリ開いちゃってます。
ワルツフォーデビイみたいな有名盤じゃないけど、すごく好きなレコードです。
ここ最近はレコードを買い控えていますが、相場の確認として時々覗いているジャズレコード専門店のWEBサイトがあります。
http://www.seeed.net/
便利な機能などは何ひとつなく、淡々と毎日5~6枚程度、入荷したジャズレコードが紹介され、買いたければ電話かメールで注文してねという硬派スタイル。
ポイントは「毎日更新」にあります。おそらく中古レコードを仕入れる時は、どかっとまとまった数で入荷しているはずですが、それを一気に掲載せず、毎日少しづつ紹介していくというのがミソです。ネットでレコードを買わないと決めているぼくでも「今日は何かな?」とアクセスしてしまいます。
レコードひとつひとつに店主の一言コメントがあり、「秀作」「好内容盤」「名盤」などの評価が付いていて、ごくごくたまに「大名盤」が出ると、出たーと興奮します。はぐれメタルが4匹まとめて出た時くらい興奮します。店主さん的に、マイルスのWALKINは大名盤ではないのね。

今日はガシガシ作業をしながら、ジョニーグリフィン「ブローイング・セッション」を流しておりました。
参加メンバーがとにかくすごいのじゃよ。
ジョニー・グリフィン(ts)
ジョン・コルトレーン(ts)
ハンク・モブレイ(ts)
リー・モーガン(tp)
ウィントン・ケリー(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・ブレイキー(ds)
お正月とクリスマスと誕生日が、一気に来たかのような豪華さです。
たしかこのレコードは500円で買いました。国内盤(キング)だけど結構音も良くて、演奏もかっこいいです。このメンバーなら、かっこよくなって当然やね。
ポールチェンバースの「BASE ON TOP」が最近のお気に入りレコードです。ベーシストのリーダーアルバムらしく、ウッドベースを満喫できます。
最初ひたすらベースソロが続き、もういいんじゃない?とベースソロにうんざりしはじめた時、ようやくウォーキングベースに切り替わり、ケニーバレルのジャズギターが乗っかってくる瞬間が、最高に気持ちいいのです。
チェンバースはまじめな顔のくせに、ドラッグと酒に溺れて33歳で死にます。
この時代、ベーシストはチェンバースしかいなかったのか?と思ってしまうほど、異常な数のレコーディングに参加していて、その過労やプレッシャーから、壊れていったのかもしれません。まじめなだけに。ぼくもマジメだから気をつけよう。
そういえば先日、若宮あたりを車で走っていると、ジャズバー・レスターっていう誘導看板を発見しました。周りには田んぼしかなく、あんなところに(と言ったら失礼ですが)本当にジャズバーがあるんだろうか?とても気になっています。
20歳のときにマイルスのカインドオブブルーを聴き、よくわからんなあ、ジャズって退屈な音楽やな、と挫折しながらも、心のどこかで「理解はできないけど、きっと良いものだろう」「いつかは理解したい」と思っていて、やっと40歳になって理解できました。
自分の実体験としてひとつ確実に言えるのは、ジャズの入門として「カインドオブブルー」を聴くのは、絶対にダメだということです。世界で一番売れている大名盤なので、いきなりこれから聴いてしまう人が、ぼくも含めてたくさんいます。でも、いきなりこれを聴いても、100%ただのムード音楽にしか聴こえません。
では、はじめの一枚として何がいいのか、マイルスの「リラクシン」なんかとても良いんじゃないかと思うけど、アートブレイキーの「モーニン」も良いかもしれない。テーマ部分がすごく有名だから、たぶん一度は聴いたことがあると思います。
ホームページを丸ごとワードプレスで作るのは好きじゃないですが、ブログには必ずワードプレスを使います。このブログもワードプレスでできてます。
ワードプレスの管理画面をガチャガチャ触っていると、カテゴリーの説明文にジャズという単語が使われていて「ん?」となりました。ワードプレスの開発者たちが、大のジャズファンなんだそうです。
歴代ワードプレスの開発コードネームには、彼らが敬愛するジャズミュージシャンの名前が使われています。記念すべき最初のバージョン1は、やっぱり帝王マイルスデイビスでした。

先日ふらっと立ち寄ったレコード屋で、ウィントンケリーの「ケリーブルー」厚紙OJC盤が1000円。レコード中央に前の所有者が小さなシールを貼っていたせいでこの価格。
フィニアス・ニューボーンjrのピアノトリオのUS盤も、とても安く手に入れました。U・S・盤。良い響きです。アメリカ。この人の演奏は全く聴いたことなかったけど、ジャケットを見たときに「これは良いに違いない」と思いました。ビビビときたわけです。

聴いたらやっぱり良いレコードで、A-1でちょっとプチ音が入るけど、それも気にならないほどの音の生っぽさ。ジャケットもいい。
最近は忙しくてレコード屋に行けず、ヤフオクをちょこちょこ覗く日々でしたが、やっぱりレコード屋でレコードの匂いをかぎ、現物をパタパタとめくって「お!」となるあの瞬間が一番たのしい。来年も良いレコードに出会えますように。

きっとこれは国民性だと思うんですけど、国内盤のレコードは古くてもキレイなものが多いです。だから安心して買える。日本人はモノを大切にするってことが、中古レコードでよくわかります。
うわさでは昔の人の多くはレコード盤の劣化を恐れて、カセットテープに録音してカセットで聴いてたそうです。そのせいもあって新品同様の中古盤もあるようです。せっかくレコード買ったのにレコードで聴かないって、まるで一九らーめんまで行って、うまかっちゃん食べるみたいでもったいない気がするけど、当時は今みたいにボタンひとつで簡単に音源にアクセスできるような時代じゃないから、音源としてのレコードを、とても大切に扱っていたということかもしれませんね。
逆に海外の再発盤は傷や汚れがたくさんついていて、雑に扱ってたんだろうなあという盤があります。ジャケットの経年劣化は味ですが、レコード盤はキレイなほうがいい。
ということで、買った中古レコードは水と中性洗剤で洗います。え!レコードって洗えるん?と、ぼくも最初知った時はびびりましたが、普通にジャバジャバ洗ってOKでした。ピカピカになるし、プチプチノイズもぐっと減ります。傷はどうにもなりませんけど。
よくDJの人が、レコードをこすってチュクチュクーンってやってるけど、あれレコードに傷つかないのかな?普通に考えたら傷だらけになりそうで、ぼくにはできません。DJじゃなくてよかった。