集中力はぼくの唯一の自慢だったのに、40歳を過ぎてからは集中力が昔のように持続しなくなりました。まずいぞ。
気持ちがどうしても乗ってこない時は、無理せず乗ってくるのを待って、あ、きたな、という時に、しっかりつかまえて離さないことが重要なのです。
ぼりぼり(ハッピーターンをかじりながら)。
日帰りで浜松へ行ってきました。初めての浜松。新幹線の旅です。
とあるコンテンツづくりのための取材です。お昼はひつまぶしをご馳走になりました。ふっくらでおいしかったです。
朝7時の新幹線に乗るために、逆算して導き出したぼくの起床時間は朝の4時。はやすぎるくらいの早め早めが、ぼくの行動哲学なのです。急なトラブルにも対応できる、時間的ゆとりはマストなのです。
先週末は糸島で撮影があり、そのときも朝の4時起きでした。
妻と子を起こさないよう、寝室とは別の子供部屋で寝たところ、防音マットの上に布団を敷いたせいか異常に暑くて眠れず、こりゃいかん!と、途中でリビングのソファに移動したら、今度は慣れないソファの感触でまた眠れず、結局眠れないまま4時を迎えました。
いつもと違うことをするとろくなことがない、という教訓を得ました。イチロー選手が毎朝カレーしか食べなかった理由がわかりました。(ちょっと違う?)
早起き仕事は、前日からのプレッシャーがすごいので、とりあえずどちらも無事に終えることができてホッとしています。ホッ。
どんなに忙しくても、本は読んでいます。以前は、ひとつの本を読み終えてから、次の本にとりかかるという正統派読書スタイルでしたが、最近は同時に複数の本を読むスタイルになりました。
ちなみにいま読んでいるのは
たましいの場所(早川義雄)
カフカ短篇集(池内紀編訳)
銀の匙(中勘助)
新しい人の方へ(大江健三郎)
です。漱石の草枕、梶井基次郎の檸檬、カラマーゾフの兄弟も控えています。そう、ついにカラマーゾフを読む覚悟を決めたのです。
早川義雄さんの「たましいの場所」は、本当の気持ちが書かれていて良いなあ。SNSで書いたらきっと叩かれることも書いてあるけど、それが正直な気持ちだってわかるから、読んでいて心に響く。SNSなんて嘘だらけやもんね。
https://www.fujiyoshikensuke.com/
福津市の磁器作家・藤吉憲典さん(花祭窯)のウェブサイトを、5年ぶりにフルリニューアルさせていただきました。
今回のリニューアル最大のポイントは、日本語と英語のダブル表記です。海外にも多くのファンを持つ藤吉さんのウェブサイトは、以前まで日本語版と英語版でわかれていましたが、今回ひとつのウェブサイトにまとめるカタチで制作をしました。
独創的で美しい作品の魅力をジャマしないよう余計な装飾はせず、日本の美学を感じさせるウェブサイトを目指しました。写真はabcピクチャーズの赤司さんによる撮影です。
分業があたりまえの磁器制作において、藤吉さんは形づくりから絵付まで、全てひとりでされています。「一人の手で作るからこそ実現できる調和美を追求している」と藤吉さんは語っています。
分野は違えど、デザインからコーディングまですべてひとりでやっているぼくは、その言葉にとても勇気づけられるのです。ひとりでやることの弱点に目を向けるのではなく、そこを強みとして追求していこうと思います。
原稿は日本語も英語も、奥様であり花祭窯のおかみである、ゆりさんによるものです。ウェブの運用から広報まで一手に担われています。今回もありがとうございました!
ぐっと集中して作業をしたら、コーヒーを飲んだりうまい棒を食べたりして気分転換をはかりますが、一番効果的なのは散歩です。
やることたくさんあるし散歩いく時間とかないわーっていつも思うけど、散歩に行って後悔したことは一度もない。だから絶対散歩をするべきなんだけど、散歩いく時間とかないわーって思うんです。いいから行きなさい、自分。
子供に「いっしょに散歩いく?」と聞くと、100%必ず「いくー」と言って飛び跳ねます。
「おとうさんが散歩に連れて行ってくれてよかったねえ」と妻は言いますが、気まぐれ散歩に喜んで付き合ってくれる子供に礼を言わないといけないのはぼくのほうなのだ。
ただの散歩のつもりが、公園でがっつり遊ぶことになったりして、そんな日の帰宅後の自分は使いものになりません。それでもやっぱり、散歩に行って後悔したことは一度もないのだ。
なんと・・・
取材の帰りに立ち寄った蔦屋書店、特に何かを探すでもなくぼんやり詩集コーナーを見ていたら、黒田という文字がパッと目に入って、ん?黒田?薄い背表紙のちいさな文字をよーく見ると「小さなユリと」って書いてある。
ネット上から姿を消したと先日ブログに書いたばかりの本に、まさかこんなに早く出会えるとは。とてもうれしい出来事でした。
妻の入院中、3歳の娘ユリとのふたりきりの日々を綴った、黒田三郎さんの詩集。どの詩もじんわり心に染み入ります。最期を締めくくる「小さなあまりにも小さな」が、ぼくは特に好きです。
夏葉社さんの本はどれも丁寧につくられていて、紙の質感やサイズ感も手に心地よく、物質としての魅力も大きい。詩の題名だけがポツンと書かれたページをめくって詩がはじまる。ひとつひとつの詩に対する、作者に対する、敬意が感じられます。
夏葉社から出ている詩集のうち、この「早く家へ帰りたい」と「小さなユリと」をいつか読もうと思っていたら、小さなユリとが暮らしの手帖に掲載されて、ネット上からあっという間に姿を消しました。(いつか重版されるそうです)
それで慌ててこちらを購入した次第です。障害をもって生まれ、わずか4歳で亡くなってしまった子供との日々が綴られた、高階杞一さんの詩集です。悲しいんだけど、子供を思う温かい気持ちが溢れていて、とても感動します。
子供とあそんでいて、しつこく「もう1回もう1回」と繰り返されると、うーんキツイ・・・となり、「じゃあこれで最後ね」と切り上げてしまいがちですが、もっとできるかぎり応えてあげなくては、と思いました。
もしそれが本当に、最後になってしまったら、と考えると。
ブックオフが好きです。
いやいや、もういい大人なんだから、本ぐらい新品で買いなさいという意見はごもっともです。もちろん書店やネットで新刊も買います。しかし、ブックオフでしか味わえない楽しさや喜びがあるのだ。
110円の均一棚から「え!これが110円?」を見つけだす楽しさ。ずっと気になっていた本を見つけて「まさかお前がブックオフにいるとは・・・」という驚き。きっと定価じゃ買わないけど110円だから買っとくかという非常に失礼な気持ちで買った本が当たりだった時の喜び。
たぶん、目利き店主の古書店だとこういう楽しさはなくて、玉石混淆なブックオフだからこそ味わえる楽しさです。欲しい本はほとんど無い。だが見つけたときは即勝利。それがブックオフ。
夏葉社さんのサブレーベル岬書店から出た「ブックオフ大学ぶらぶら学部」を読みました。いろんな人のブックオフ愛が溢れていて、とても面白かったです。
これを読んだら今すぐブックオフに行きたくなります。
まいにち目の前の仕事に取り組みながら、次やらないといけないこと、その次にやらないといけないこと、常に頭の中をぐるぐるしていて、いつかひと段落する時は来るんだろうか。
フリーランスなんだから、もっと自由気ままにやってもよさそうなもんだけど、なかなかそれができんのです。
先日、自転車に乗って幼稚園へ子供のお迎えにいきました。後ろに子供用の座席がついたママチャリです。
いつもは妻が送り迎えしてくれて、ぼくが迎えに行くのは3回目。教室から出てきた子供が、ぼくの顔を見つけたときに見せる笑顔ほど、尊いものはありません。
帰り道、ケーキ屋さんの大きなガラスに、ママチャリにまたがる自分が映っていました。なんか不慣れな感じがにじみ出ていたけど、悪くはないなと思いながら、ちょっと遠回りしてのんびり帰りました。